……またね??


それのどこがダメなの??


私には全然わからないよ。


私が首をかしげると、響夏は呆れたようにわらって言った。


「あのな。またねってことは、また会いましょうってことだろ?それは嫌いって言われた俺に期待をさせるじゃん?だからそれに後悔してたんだよ。もう会えないのに期待させたって」


「…なるほど!」


そう言われれば、会う気ない人にまたねっなんて言わないもんね!


…てか、マキ姉なんなの。


私はムーッと頬を膨らます。


好きなら好きってはっきり言えばいいのに!!


自分の気持ちを隠すからこうやってめんどくさいことになるんだから!!


ポンっと肩に宙の手が置かれた。


私がくるっと振り返ると、宙は会場を指差した。


そこには珍しいくらいに遅刻した、学校の制服を着たマキ姉がいた。


会場がざわめき出した。


そりゃあ、これからマキ姉の戴冠式だって言うのに、そのマキ姉が正装どころかドレスさえ着ていないんだから、それはもう大騒ぎ。


お父様もお母様もオロオロとしながら、マキ姉に近寄った。


だけどマキ姉は、お父様もお母様にも見向きもせずに前に進むと、大きな声で言った。































「私は、王位を辞退します」