もう一息だ。


俺はマキの両手から手を離す。


「マキ様がそう思っていなくても、その行動がそう感じさせるんです。だって認めているなら王位継承の話を相談したはずです」



「……っ」


言葉を詰まらせたマキは気まずそうに目をそらした。


そんなマキに追い打ちをかけるように続ける。


「なのにマキ様はが自分で勝手に決められたんでしょう?その時点で見下してるんですよ。マキ様は無意識にマイ様に『あなたに王位なんか無理』と決めつけられてるんです」