双子の姉妹の マキとマイ

知らなかった。


予想もしてなかった。


マキがこんなことを思っていたなんて。


マキはマキなりにずっと苦しんでいて、俺に対して数え切れないくらい後悔している。


今の俺に何がしてあげれるだろう。


すごく無力だ。


俺は黙ってこのまま聞いてあげることしかできない。


それが悔しくてたまらない。


マキは顔を覆ったまま、声を大きくしながら言う。


「私にはあわす顔なんてない。私は最低最悪で弱虫で勇気が無いの。自分で魔界に戻ってくるって決めたのに…もう会わないって決めたのに。直前になったらやっぱりそれが悲しくて『またね』なんて言っちゃった…。会えるわけないのに、最後まで私は最低最悪だったの」