双子の姉妹の マキとマイ

目尻を下げて優しそうに微笑むマキに、俺は不覚にも頬を染める。


な、なんてことだ。


マキって女に対してならこんな表情が見せれるのか!


ていうか、不意打ちはだめだって…。


俺は頬を染めたまま俯く。


こんなのマジで俺、カッコ悪りぃ。


俺の様子を見てさっきまで怒っていた宙も、面白そうに眉をあげるとさっきとは打って変わった微笑みを讃える。


「……こちらは構いませんが、マキ様は忙しいのでは?」


「いえいえ。服ならこの辺りのお店で着替えますのでご安心を」


宙とマキの間でどんどん話が進んで行ってしまった。


今更になってちょっと怖気ついてきた俺は宙に目で訴えると、宙はニヤッと微笑む。


「では、また後ほど会いましょう。エマ、粗相のないようにね」


そう言って宙はウキウキで俺に背を向けると城の方に向かって歩き出した。


若干、マイと円香が納得してはいなさそうな顔をしたが、宙のペースに巻き込まれて反論できないまま宙のあとをついていった。


ま、まじで俺を置いていきやがった。


いや、確かに俺がマキと一緒にいたいって言ったけどさ!!


こんなあっさりオッケーされるとは思わないだろ!!