私の誕生日にくれたアメ。
昔、女の子だからって走り回るのを良く注意されて拗ねていた私に、マキ姉は笑いながらこのアメをくれて言った。
ちょっと男の子の格好をしてこのアメを食べたら誰もマイだって気付かないよって。
懐かしいなぁ。
小さい頃は良くこのアメを食べては、お城を抜け出して町中走り回ってた。
そんな昔のことを思い出していると、三人ともすでにアメを食べ終わったらしく宙があきれたようにため息をついた。
「おい、マイ。のんびりはしてられないぞ。もう夕方だ。そろそろ城に向かうぞ」
宙の声は綺麗な高音アルトになっていた。
相変わらずこの薬はすごい!
……って!!
「え!?もう夕方!?急がなくちゃ!」
私はバッと立ち上がり、貸しきっていたお店を出る。
そう、私たちは仮装パーティーをしていたわけじゃない。
今からマキ姉の戴冠式に行くんだ!
そしてマキ姉を取り戻さなくちゃ!
そのために、行く途中で私たちとバレないように変装した!
私たちはあくまで自然にお店から表通りに出た。
いつもなら夕方になっても賑わっている街も、今日はチラホラと私たちのように正装をした街の人たちがお城に向かって歩いている。
何て言ったって今日はマキ姉の戴冠式。
街の人たちも正装して戴冠式に出席しなくちゃいけない。
宙はキョロキョロと辺りを見回す。
「こんな格好してると、かえって目立つかと思ったけどそうでもないな」
「もう宙!いくら声が女の子だからって男の子みたいな喋り方したらダメだよ!ちゃんと女の子らしく、上品にね!あくまでも私たちは貴族なんだから!」
昔、女の子だからって走り回るのを良く注意されて拗ねていた私に、マキ姉は笑いながらこのアメをくれて言った。
ちょっと男の子の格好をしてこのアメを食べたら誰もマイだって気付かないよって。
懐かしいなぁ。
小さい頃は良くこのアメを食べては、お城を抜け出して町中走り回ってた。
そんな昔のことを思い出していると、三人ともすでにアメを食べ終わったらしく宙があきれたようにため息をついた。
「おい、マイ。のんびりはしてられないぞ。もう夕方だ。そろそろ城に向かうぞ」
宙の声は綺麗な高音アルトになっていた。
相変わらずこの薬はすごい!
……って!!
「え!?もう夕方!?急がなくちゃ!」
私はバッと立ち上がり、貸しきっていたお店を出る。
そう、私たちは仮装パーティーをしていたわけじゃない。
今からマキ姉の戴冠式に行くんだ!
そしてマキ姉を取り戻さなくちゃ!
そのために、行く途中で私たちとバレないように変装した!
私たちはあくまで自然にお店から表通りに出た。
いつもなら夕方になっても賑わっている街も、今日はチラホラと私たちのように正装をした街の人たちがお城に向かって歩いている。
何て言ったって今日はマキ姉の戴冠式。
街の人たちも正装して戴冠式に出席しなくちゃいけない。
宙はキョロキョロと辺りを見回す。
「こんな格好してると、かえって目立つかと思ったけどそうでもないな」
「もう宙!いくら声が女の子だからって男の子みたいな喋り方したらダメだよ!ちゃんと女の子らしく、上品にね!あくまでも私たちは貴族なんだから!」


