ルルアにバレたら絶対怒られる…!


絶対外出禁止になる…!


私はイルを見上げる。


イルも私と同じことを考えているらしく、少しだけ顔が青い。


私はルルアに向き直ると、微笑んで見せた。


するとルルアも、微笑み返す。


私はイルの手をギュッと握って、さっきよりも速いスピードで駆け出す。


「え、!?マキ様!?」


ルルアは焦ったように私の名前を呼ぶ。


でもいまいち状況が掴めてないらしく、追いかけては来ない。


それを良いことに私は走るスピードを上げながら言った。


「ごめんね!見逃してちょうだい!」


後から怒られてもいい。


とりあえず、他の結婚相手を探そう!


私はイルの手を掴んだまま駆け抜ける。