Break Butterfly




「あっ!凛ちゃんどこいってたの?」





「フラフラと」





「どこどこぉ?海羽も知りたいなぁ」





「秘密は誰かに教えたら秘密じゃなくなっちゃうから教えない、

ね?
海羽は




…秘密はないの?」






海羽は目を開き私を見つめ
次の瞬間には
コロッと笑って



「ないよぉ」





言わないんだ


私はハッキングしたから年下ってのも知ってる




でも蘭は知らない





言わないってことは隠したいんだよね





あ゛ー思考がぐちゃぐちゃ




「凛ちゃんそれよりもう下校だよ?」






えっ?
もうそんな時間?






「…凛」




ドキッ




「なに?」






「…倉庫」





倉庫行くのかな?
でも海羽たちは?





ってなに桃夜に呼ばれてドキッってしてるの?




「海羽たちも行くよぉ桃夜が許してくれたんだぁ」





そう言い桃夜に絡み付く
桃夜は特に気にせず気だるそうに歩いてく




…チクッ




「…ッ」





「凛ちゃんどしたの?」





蘭が駆け寄ってくれた

「わかんないでも大丈夫だから」



「凛ちゃん早く気づかないと手遅れになるよ?」






たぶん私は気づいてるでも気づかないフリをしてる




「なんのこと?行こう、蘭」









「…凛ちゃん」




蘭の切ない呟きは私には届かなかった