ガン見していると、声をかけられた。 「瑠稀ちゃん?どうかした?」 「いえっ!何でもないです!」 慌てて答えると、美人さんは微笑みながらシャワーがある、物置と化している部屋に入って行った。 少し低めの声が心地いい……って違う。 なぜあたしの名前を知っている。 っていうか、誰。 「…………あの人、あたしの知り合い?」 「ああ」 ルークに訊き、記憶を片っ端から当たっていると、やがて、部屋から莉央さんが出てきた。