「どういたしまして。気を付けてね」 と微笑まれる。ヤバいぞ。惚れそうだ。 「……次からは、女性専用車両に乗ってね。それが無理なら、その車両になるべく近い所に」 女性がちらりと前の車両を見て言った。 「へ?あ、はい。解りました!」 なぜそんなことを言うのかと首を傾げたあと、返事をする。 「……降りる駅は?」 「揚羽駅です」 「あと10分ほどね。……嫌かもしれないけど、なるべく離れないで」 ……同性なのに胸が高鳴った。惚れてしまうぞ。