20分後にやって来た電車に乗ると、ギュウギュウ詰めだ。 1つ遅いだけでこんなにも違うのか。 ガタンと揺れて、次の駅に電車が停まり、またぎゅううっと奥に押し込まれる。 もう入らないってば!と、心の中で抗議する。 押されに押され、反対側のドアまで押しやられた。 これはラッキー。 ドアに寄りかかると、電車の揺れと睡眠不足のせいで目蓋が重くなる。 ちょっとだけなら……。 ダメだとは思いつつも、睡魔には勝てず目を閉じた。