「そうだね、帰る」 鞄を持って立ち上がると、なぜか財布と鍵を持ってルークも立ち上がる。 「どしたの」 「夕食の材料を買いに行く」 と、ルークがドアの方に歩いて行く。 それに続いてあたしも事務所を出る。 「莉央の父親に貰った封筒は俺が処分しておく」 鍵を掛けてルークが言う。 「解った。……あ、あの写真、清々しいほどルークが写ってなかったんだけど……」