「ありがとう。じゃあ、また明日ね。お疲れ様」 「ああ」 「お疲れ様でした」 莉央さんの背中に向かって言う。 バタンとドアが閉まる。 ルークを見る。 「……莉央の父親は、色々と癖の悪い男らしい」 「色々?」 「ああ。酒癖、女癖、暴力癖……賭け事にも手を出していたみたいだな」 「最悪……」 率直な感想が漏れる