宮間探偵事務所事件ファイル 4




「そう?気を付けてね。じゃ、行こうか」


莉央さんが立ち上がって言う。


みんなも帰り支度をして、事務所を出て行く。


テーブルの上のカップを片付け、ソファーに落ち着いたところで、資料に目を落としたままのルークが口を開く。


「何か言いたいことがあるのか?」


鞄からさっき受け取った封筒を出す。


「これ、ここに来る前に、莉央さんのお父さんから受け取ったんだけど──」


そこまで言ったところでドアが開く音がして後ろを向く。


「瑠稀ちゃん、アイツに何かされたの?」


「莉央さん!?どうして……」


「忘れ物取りに来た。何かされたの?」


険しい顔をした莉央さんが再び問う。