宮間探偵事務所事件ファイル 4




「何?」


「瑠稀の知り合い?2人とも、声がαに似てるね」


梨沙は手に持っている袋をぎゅっと抱いて、笑顔を浮かべる。


「え、あぁ……うん……」


本人だし。


ファンでも本当に気付かないんだ。変装すげぇ。


「ナニナニ?俺らのこと知ってんの?」


天野さんがソファーの背に肘をついてこちらを向く。


「天野さっ……!」


自分からバラしてどうする!


「『俺ら』……?ってか、名字も……」


「まさか……」


首を傾げた梨沙の横で友紀が呟く。


「どーも、αでっす」


梨沙と友紀の動きが数秒止まり、


「「ええええええ!?」」


叫んだ。