「それは、君に会うためやないのか?」 思わず動きを止め、男を見る。 「──は?何を……」 「──お友達が戻ってきたようや。また、機会があれば」 あたしの後方を見て言い、男は去っていく。 それぞれ買った物を持った2人が駆け寄ってくる。 「おまたせ。今の、誰?」 「……ん。道、訊かれただけ。……行こうか」