学校を出て、事務所のある駅前の方に歩いていく。


学校と事務所の中間あたりの、噴水があるちょっとした広場まで来たところで足を止める。


「瑠稀?どうしたの?」


梨沙が怪訝そうな顔であたしを見る。


「……あたし、用事思い出した。だから、2人とも買い物してきていいよ。20分後に、ここに集合ね」


そう言い、少し首を傾げた2人を見送ると、笑顔を消す。


「──で、何かご用ですか?」


言いながら後ろを向き、学校を出たあたりからあたしたちをつけていた人物を見る。