「そいつに制裁を加えないと気が済まない」 ぽつりとこぼすと、涙の浮かぶ目で友紀がバッとあたしを見た。 「あ、あの、危ないことは……」 「危ないことはしない。大丈夫。……友紀、今の話、他の人に話しても大丈夫?」 「話すって……誰に?」 梨沙が訊く。 「バイト先の人。依頼する。犯人捕まえてって」 「…………て、手慣れてる感があったの……多分、私の他にも、被害者がいると思う。当事者が話した方が、いいんじゃない?」 友紀が涙を拭って言った。