「お?」


「相手、何て?」


「『今度、2人でどこかに行きませんか』だって」


「おお、よかったね。行ってらっしゃい」


メッセージを作成する手を止めてスマホを置き、ユリがこちらを向く。


「……何?」


「何その余裕綽々な顔。ムカつく」


にぎゅーっとほっぺを抓られる。


痛い痛い痛い。


「いひゃいれしゅ」


「次のデートいつ?莉央さんに会う前にあたしのところに来な。ほっぺ抓って真っ赤にして送り出してあげるから」


「いひゃらー!」


パッと手を離され、ユリが私を見て笑う。


「あっははは!真っ赤!いいね!」


「よくない!」


そっぽを向いてハニーカフェラテを飲む。