鞄から銀のライターを出し、テーブルの上に置く。 「……ミユちゃんがお礼言っといてって」 「返さなくてもよかったのに」 そう呟きながらもそれをスーツのポケットに入れる。 ミルクティを一口飲み、カップを置く。 そして切り出す。 「お姉ちゃんの……」 「美稀の?」 「お墓に……、月命日に……いつも行ってるの?」 「当たり前だろ」 「っ、じゃあ!何で葬式には来なかったの!?」 腕がテーブルに当たり、カップの中身が揺れる。