「まぁ、俺の勘違いかもしれないが」
ルークはそう言ってちらりと時計を見て、ドアの方を見る。
と、ドアが開いて、学が両手に袋を持って入ってきた。
「たっだいまーっ。あ、瑠稀ちゃんもう来てたんだね」
「お帰りー。何買って来たの?」
「んっと、パソコン関係の物と、ルークに頼まれてた事務所の備品に、秘密道具の材料」
少し自慢げに学が言う。
「秘密道具!?何ソレ!」
「大した物じゃない」
おお、と思って訊くと、潤佳ちゃんが冷静に言った。
「なんだ。で、何作るの?」
「なんだって……。莉央用に、ピアスに似せたイヤホン作ろうかなって。で、莉央は?まだ調査から戻ってない?」
その質問に、何て答えたらいいのか解らずルークを見る。

