携帯を閉じたところで、そっと襖が開いた。
「ルーク?瑠稀ちゃん?」
2人のどちらかかと思い、声をかける。
「ひゃっ!?」
ガタッと襖が鳴り、声を出した人が学とリビングを交互に見る。
「……柚季ちゃん?どうしたの?」
小さな悲鳴から柚季ちゃんだと判断する。
「り、莉央さん?起きてたんですか?大丈夫ですか?」
そっと襖を閉め、学を気にしてか小さな声で言う。
「大丈夫大丈夫」
立ち上がり、電気を付けて布団の上に座りなおす。
「電気、いいんですか?」
「学はこれぐらいじゃ起きないよ。ついでに声も隣に聞こえない程度に大きくしても大丈夫」
でも、人の気配に敏感なルークは起きてるんだろうな。
と、間取りからルークが寝ているであろうリビングの方をちらりと見る。