とりあえず、電話をかける。


ワンコールで出た。


『ちょっと柚季!何やってんの!?休むなら休むって連絡入れなさいよ!心配したじゃない!』


「あの、」


『家にもいないし、何やってんの!?』


家まで来たの!?


「ちょ、」


『今日合コンするって言ったわよね!?桜咲のイケメンと!』


合コン!?今初めて聞きましたよ!?


「何そ、」


『とりあ、』


「喋らせて!」


『ああ、そうね。今どこ?』


「友達の家。色々あって……。合コンについては今初めて聞いたけど、参加する気になれない。ごめんね、他の子探して。イケメンなら急な話でも食いつく人いっぱいいるでしょ」


『……うん、解った』


私の落ちたトーンで何かを察したのか、心配する気配が伝わってきた。。


「次会った時に話すから」


『うん。じゃ、また月曜にね。イケメンゲットしてくるから見てなさいよ!』


「……いや、知らないよ」


呟いた言葉がユリに届く前に電話が切れた。