和室を出ると、両手にエコバッグを持った瑠稀ちゃんと、ビニール袋を持ち、米袋を抱えた宮間さんがいた。 「おかえりなさい」 「ただいまー。柚季ちゃんお腹空いたでしょ?アレルギーとか嫌いな物ある?」 エコバッグの中身を冷蔵庫に移しながら瑠稀ちゃんが言う。 宮間さんは米袋をキッチンに下ろすと、ビニール袋の中に入っていた服のタグをハサミで切る。 「何でも食べる。手伝うよ」 「助かるー」 瑠稀ちゃんが用意した材料から、作る物を当てる。 「親子丼?」 「正解。丼モノって楽でいいよねー」