「莉央さん、何かあったの?」


「倒れたって」


「えっ!?」


倒れた!?


そういえば、顔色が悪かったような……。


具合が悪かったのに……私のせい、だよね。


悶々と悩んでいるうちに、莉央さんともう1人をここで看病することになったらしい。


とっさに手伝うと言った。


それからしばらくして、黒髪の青年と茶色の髪の青年が莉央さんを支えながらやって来た。


茶色の髪の青年はふらふらとした足取りで瑠稀ちゃんの後をついて行く。


もう1人の病人はこの人のらしい。


2人を寝かせ、一息ついたところで瑠稀ちゃんが思い出した様に黒髪の青年を紹介した。


「あ、これ、うちの所長ね。怖い顔してるけど、変なことしなければ無害だから大丈夫」


その言葉にぎょっとして青年を見る。


が、本人は全く気にしていない様子。