手招きをして和室に行き、押し入れから敷布団を出す。
それを柚季ちゃんに渡すともう一枚出し、間を開けて並べて敷く。
掛け布団も出し、次は……。
「着替え……男物の服がない。……しょうがない後で買いに行こう」
それまでは我慢してもらおう。
「薬はあるから、えっと……」
「ご飯?」
「そうだ。お粥でいいか」
そんなこんなでバタバタしている内にチャイムが鳴った。
玄関のドアを開けると、莉央さんを支えているルークと学が立っていた。
学の顔色が今朝より悪くなっている気がする。
「早く入って。こっち」
莉央さんの靴を脱がせ、和室に行く。

