電車がスピードを落とし、ホームに入る。 ドアが開き、外から莉央さんが大学生くらいの女性の腕を引っ張る。 と同時に、ルークの指示通り、痴漢の腕を捻り上げて大声を出す。 「キャー!痴漢!痴漢です!!」 周囲の人が騒ぎ出す。これで被害者には好奇の目は行かなくなる。 腕を捻り上げられた男は呻きながらも、違う、などと言っている。 そこで駆け付けた駅員に事情を話し、駅員室に連れて行かれる。 莉央さんは被害者の女性と知り合いのようだったので、女性が駅員に話をするのに付き添っている。