…麗奈が入学して少し経ったとき 俺に珍しく話しかけてきた。 『お兄ちゃん?あのさ~頼みたいことがあるのぉ。』 昔の面影などない。 甘ったるい耳につく俺の大っ嫌いな声。 『…なんだよ。』 …まぁ俺もそんなこと言えないようだ。 出そうと思っていないのに出てしまう。殺気立った低い声。 『好きな人ができたのぉ。』 またそれか。