4月の時
絢斗くんは入学当時から騒がれていた。
わたしは恋愛とかまったく興味がなくて(変態だったけど)
気にもしなかったんだけど。
そんなある日
わたしはいつもから鈍臭いのもあったんだけど
その日は貧血なこともあって
いつも以上に廊下をふらふら~と歩いていた。
その時、誰かにぶつかって
『ふぎゃっ!?』
『ごめんっ!』
教科書が落ちちゃったんだぁ。
『ほんと、だいじょう……ぶ?』
その人はわたしを見つめて一瞬止まった(そんな気がしただけなんですが…)
『///……あ。みなづき。……?何て読むの?』
『あ……。あやかです。水無月 文香。』
『うそっ!?俺、あやとって言うんだっ!似てる♪』
…その時の、絢斗くんの笑顔は
まるで、天使みたいだった。