私と似て学校にはまったく行かずに遊び呆けている。受験に失敗したいわゆる浪人。
こんな家族が今日でばらばらになるという。元からばらばらなんだし変わらないだろう。
そう思っていた中母は言った。
「幸はお母さんと、海はお父さんと一緒に暮らすことにしたの・・・。」
母はそう言った。
「あっそ。」
私はそういい残し自分の部屋へ向かった。
部屋に入りブレザーとバッグをソファーに投げベッドへ倒れこんだ。
私はそのまま眠りについた。


次の日ー。
「今何時・・・？」
眠い目をこすりながら携帯を探す。
ソファーに置いてあるバッグに手を伸ばし携帯を取り出した。
午前９時３０分。
重い体を起こしリビングへと向かった。
家には誰もいない。
リビングの机の上には置き手紙と一万円札と一本の鍵が置いてあった。
私は黙って手紙を手に取った。