はんぶんこ

「…!?」
「やっぱ可愛いね君、もっといじめたくなる」
「え!?あっちょっ!!?」

この日私はファーストキス&ディープの方も喪失いたしました…


家に帰って一息つく 結局その日はお父さんとお母さんの秘密を聞くことは出来なかった
口に残る彼の唇の感覚、そして口内に残る彼の…あああっ!
私本当にしちゃったんだ!美奈子には内緒だねっ! なんて一人で興奮してると電話をしてるお母さんが上から降りてきた
何でだろう…私は条件反射のように隠れちゃったんだ…何か変な胸騒ぎを抱えながら
お母さんの電話声が聞こえる
でも何かすごく切羽詰まってるような声で…とても焦っていた

私が耳にしたのはとんでもない内容だった
「だから!うちの娘に何でそんなこと教えたの!?」
「いくら出せばいいの!?」
「ねえ!春仁ちゃん!!?」
電話が切れた


嘘…だよね 春仁って同名か何かだよね…? 秘密は本当にアレだったのかな?
お母さんとお父さんは非合法に有名になったのかな?

もうさっきまでの興奮なんて寸分も残ってなくて…
自分の部屋で声を殺して泣いた