俺はまだあの時はガキで世間知らずだった、親父やお袋にはすごい甘えてたっけなあ…
俺には兄貴がいた。カッコよくてなんでも出来るような奴だった、でもその優秀な兄貴が家庭をメチャクチャにした…

兄貴は中学に入ってだんだん非行走ってった、一年で煙草、二年で運び、三年で…
俺の両親はもはや兄を相手にしていなかった。それがいけなかったのかもしれない、兄貴が中3の頃のある日、夜中だったな…兄が錯乱を起こした
手に持ってたのは金属バッドだった…親父は必死で兄貴を制止した、が…親父はそのバッドが頭に当たって…
お袋は未だトラウマのせいで精神科に入院している、兄貴はもちろん少年院に送られた
生き地獄だった…何回も死のうって考えたけどダメだった

そん時だよ、組長が俺を助けてくれたのは
もう非合法でもなんでもよかった。組長にもっと好かれたい、信頼をおきたい…
俺は気付けば二番目の地位まで手に入れてて、それまでに失ってきたものなんてどうでもよかった。

でも最近、俺の考えは少しだけ変わった、あの愛しい女のせいで…