「見ろよ、また向井だ」 「500点中500点ってどんだけだし」 「しかも、生徒会入ってるんでしょ?」 「成績よくないと入れないんだよね」 「人間として完璧よね」 そんな声が聞こえてくる。 私、向井優月は長い髪を揺らしてクスっと笑った。 500点中500点? 勉強なんて簡単だもの。 人間として完璧? 当たり前じゃない、私なんだから。 今日は中間テストの結果発表。 私はやっぱり1位だった。 これは、『必然』。