あたしたちは、教室の方へと帰っていた。
「よかったね、軽い捻挫で」
「うん、酷い怪我じゃなくてよかった!」
あたしの足は、軽い捻挫で済んだ。
これも、大樹くんが助けてくれたおかげだと思う。
「ねぇ、それ、藤堂先輩に黙っとくの?」
「うん。あ、どうしよう」
「どしたの?何かある?」
「足包帯巻いてもらったから……短パンだとバレちゃう」
「じゃあさ、樹里今日はタイツでも履いとけば?」
唯華は、ニコッと微笑む。
「タイツ?7月で暑いのに!?」
「しょうがないでしょ?それか、先輩に話しちゃうとか!」
「大樹くんが助けてくれたのに、怪我してるなんてありえないもん。」