……本当は怪我してるけどね。
怪我というか、捻ったというか。
あ、と言ったのは足を怪我してたから。
でも、こんな小さな怪我くらいで心配なんかかけちゃいけない。
優しい大樹くんのことだからきっと前みたいに焦っちゃうかもしれないし。
「じゃあね!大樹くん、また後でね」
「……ん?あぁ、うん。また後で」
あたしは努めて普通に。怪我したなんて分からないように。
ホッ。大樹くん気付いてない。
実を言うと、少しヒヤヒヤしてた。
だって、大樹くん鋭いんだもん。
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