あたしの目に映ったのは天井。
そして、あたしの体の上に何か温かみを感じた。
「樹里、ごめん」
だ、大樹くん!
あたしの顔に大樹くんの髪の毛が当たって、くすぐったい。
「ごっ、ごめんなさい!」
「ん、いいからちょっと手、離して」
そういえば抱きついたままだった。
バッと手を離すと、大樹くんがゆっくりと起き上がる。
そして、押し倒すような体勢に。
あたしを色っぽく濡れた目で見つめる大樹くん。
胸がドキドキと鳴る。
そ、そんな目で見ないでっ!
射抜かれて動けなくなる。
照明に当たっていない大樹くんの顔は影ができて、より色っぽい。

