「大樹くん入ってきたら?」




「ん?いや俺はいいよ。樹里から入っておいでよ」




「お客様が1番だよ、樹里ちゃん行っておいで」





キッチンから出てきた大樹くんのお父さんである大地さんに言われる。




「行こう、樹里」




「うん……っえ!?」




行こうって、大樹くんも!?





「風呂場、分かんないだろ?」





あ、そうだ。




あたしはコクコクと頷いた。





何、変な勘違いしてるのあたし。




促され、お風呂場に向かうあたしだった。










そんなあたしたちを見て、微笑ましげに笑う4人をあたしは知らない。








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