「おぉ、おっきい家……！」
「そこまで大きくはないよ、樹里ん家の方が大きいだろ？」
そんなことない！とあたしはブンブン首を振る。
「ん、中入ろうか」
大樹くんがドアを開けると、話し声が聞こえた。
来客者がいるみたいだ。
「誰か来てるのかな……んん？」
なんかこの靴、見覚えあるような？
「失礼しま……え？お母さん！？」
「あら、樹里と大樹くん。お邪魔してるわ」
そんなのほほんとしないでよ！
「お久しぶりです、真梨さん」
慣れた口調で話し出す大樹くん。
「いらっしゃい、2人とも！ねぇねぇ、今良いもの見てたのよ〜！」
い、嫌な予感しかしないのですが。
