『いやっ!だいきくんたすけて!』
ジタバタとするあたしに男の人は怒り出し……。
『黙れクソガキ!』
『い……っ!』
男の人は手首をギリッと握り、髪の毛を勢い良く引っ張った。
『いたい!いたいよ!』
泣き出すあたし。
これだけでもトラウマだろう。
『お前、樹里って言うのか』
あたしの靴に書いてある名前を見たのか口に出した。
『名前と顔だけはいいじゃねぇか』
『え……?』
『ははは、抵抗しても無駄だよ』
あたしはそして、大人と子供の力の差を見せつけられた。
酔った男の人に叩かれた。
心も体も痛かった。

