『なんか、声震えてる。ヤなこととかあった?』
さすが唯華だ、些細なことまで見つけてくれる。
「そうかな?まぁ、助けてほしい……な」
あたしがそう言うと、香月さんはあたしをジッと見た。
ヤバイ、バレる……っ!
あたしはブンブンと首を振った。
『やっぱり何かあるんでしょ?危険な目?』
優しいけど見透かしたような声。
「……うん、だから、リピートできるものセットして?」
これで伝わるか分からない。
だけど、唯華を信じてやってみる。
リピートできるもの……ボイスレコーダーのことだ。
お願い……うまく伝わって!

