「……もしもし」





『あ、樹里?出ないかと思った〜』





安堵したような声が聞こえた。





「ごめんね、気づけなくて」





『いいよいいよ、それより今日、颯とどうだった?』





「うん、ありがと、助かった。色々考えることが出来たし」





颯先輩から、ヒントはもらったし。





『颯からメール来たんだけど、樹里のこと心配してたよ。プレッシャーかけてたらどうしようって』





「そんなことないよ、助かったって伝えてて?」





『オッケー伝えとく。ねぇ樹里、何か隠してない?』





あたしはピクリと反応した。




今の状況……のことかな?