「6~7歳くらいかな?覚えてない?」 ……6~7歳のとき。 なんでだろ。思い出せない。 思い出そうとすれば、頭がズキッと痛む。 「覚えて……ない。ごめんなさい」 あたしは正直に伝える。 「クスクス……なんで謝るの?」 また笑う、大樹くん。 「だって、なんか悪いなぁって思って。」 「大丈夫だよ。ただ聞いただけだから。」 あたしは首をかしげる。 「何かあるの?そのときに。」