「うっ、腕時計です!……お気に召されなかったら、つけなくていいので!」
なんか、おかしくなった。
あたしテンパりすぎ。
布団から少しだけ顔を出す。
フッと大樹くんが笑った。
「気に入らないわけないだろ、ありがとうな」
ズキューン!
あぅ、その笑顔可愛すぎです。
見事に撃ち抜かれたあたしは、顔が赤くなった。
「俺からも持ってくる。待ってて」
そう言うと、部屋から出て行って数分後に戻って来た。
俺からも?
「俺の方こそ気に入るか分かんないけど」
縦に細長い箱。
差し出されたそれを受け取る。
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