あたしは何を考えてんの!?
恥ずかしい!
「大樹くっ……移っちゃうよ!」
「それで熱が下がってくれるなら、もらうよ」
軽く微笑んで言うから見惚れたよ。
おっと、しっかりしろあたし!
「熱、移したくない!」
あたしはくっついた額を離す。
これ以上は無理です。
大樹くんに頭を撫でられる。
「分かった、じゃあ……」
すると、あたしの態勢を整える。
お姫様抱っこをする前の態勢になり、大樹くんの上に座らせられる。
「辛かったら寄りかかっていいよ」
ポン、とあたしの背中に手を添えて倒れないようにしてくれる。
「寒いと風邪、長引くし」
ニッコリ笑ってくれる。

