「大樹くん、お風呂ありがと」 メガネをかけた大樹くんがソファに座っていた。 カチャッとメガネを外してあたしの方を向く。 「大丈夫だった?あ、熱計ってみるか」 体温計を渡される。 計ってみると、38.1度あった。 「まだ、熱下がんないな。布団行く?」 「ううん、寝れないから」 そう言うと、大樹くんはソファの隣をポンポンと叩いた。 「ここ、座ったら?」 「へ?いいの?」 ニコリと微笑まれた。 おそるおそる近づく。 近くにいて移ったりしないかな?