だから、みんなが嫌いだった。
そういう目で見る人みんなが。
親しい人なんているはずなかった。
こんな醜い感情を持ってるあたしなんかに親しい人なんていない。
泣きたくなる感情を抑える。
そんな中、ふと何かを思い出した。
……確か1人だけいた。
そういう目的じゃ無かった人。
あたしと同い年くらいの男の子だった。
なぜか、唐突に思い出してしまったけど。
その男の子、どこにいるんだろ。
優しくて、少し大人っぽくて……どことなく、大樹くんに似ている。
思えば、その男の子のことが好きだったのかもしれない。
でも。

