「熱あるって、気づかなかった?」
「分かんなかった、ただ体がだるいだけだったし……」
だるさはあったけど、ただの疲れだと思ってた。
ドキドキして眠れない時もあった。
「そっか、気づかなくてごめんな」
「なんで謝るの?大樹くん、何も悪いことしてないじゃん」
ニコリと笑うと、心配そうな顔が少しだけ緩んだ。
「冷えピタ持ってくる。待ってて」
「うん……」
今回もまた、大樹くんに迷惑かけちゃうのかな?
そんなのやだよ……。
それになんか、眠いし……。
大樹くんが来るまでは起きておきたいけど、睡魔には勝てない。
目を瞑ったあたしは、そのまま眠った。

