やがて、諦めたのか、ため息をついた。 「分かった、樹里……ありがとう」 フワリと笑ってくれる。 「あ、樹里ちゃんお願いできる?ありがとう!お願い!」 「うん。じゃあ、行ってらっしゃい!またあとでね」 あたしはそう言って、唯華を見送った。 あたしはパタパタと後をついて行った。 あーあ、写真撮れないんだ。 どうしようもないことなのだけれど。 ……本当のことを言うと、写真撮りたかったなぁ、なんて。 思っちゃってももう、しょうがない。