大樹くんは着替えを進める。 シャツまで脱いだとき、あたしは目を塞いだ。 こ、これは見てる方が恥ずかしいじゃないですか! そんなあたしを見て、フッと笑っている大樹くんを、目を塞いでいるはずのあたしが知るはずもない。 「着替え、終わったよ」 でもまた後で着替えるけど、と付け足す大樹くん。 そっか、ジャージのままで帰るわけにはいかないもんね。 そっと、目を塞いでいた手を退ける。 そこにはジャージ姿に着替えてブレザーのガラスを払っている大樹くんがいた。