大好きな君と~ヒミツ、できました~






「あたし……この場にいてもいいの?」





目を逸らしながら言う。





ネクタイを緩めているところだった大樹くんはこれまた一瞬呆気に取られた。




でも、フッと笑うとこう言った。





「別に、婚約してるし。それに、俺上しか脱がないけど」





その言葉を聞いた瞬間、あたしは目を見開いた。






婚約してる、っていう言葉に安心感が持てた。





他人だし、なんて言われなくてよかった。




仲直り……したい。





気まずいのはイヤだから。





嬉しい言葉に、涙が出そうになり慌てて堪えた。