「ここだよ……ね?」




2年の教室は、資料室から遠いところにあり、着く頃には疲れていた。





颯先輩……いないかな?





正直言って、他学年の教室に入るのは勇気がいる。





でも、早くしないと……!




意を決して中に入ろうとすると、声が聞こえた。






「あれー?樹里ちゃん?」





「へ?あ……」





大樹くんと仲がいい、愛美さんだった。





「愛美さん!でしたよね?」





「そうだよー!どうしたの?あ、大樹に用事?」





でも大樹いないんだよね〜と言う彼女。





なんか、勘違いしてる?